1967年京都生まれ。東京に育つ。1989年、バークリー音楽大学を卒業、ニューヨークを中心にプロとしての活動を開始。1993年1月、デビュー・アルバム『WOW』がスイングジャーナル誌ジャズ・ディスク大賞日本ジャズ賞を受賞。1994年4月、セカンド・アルバム『クルージン』が米国ブルーノートより発売。5月、NYの名門ジャズ・クラブ“ビレッジ・バンガード”に日本人として初めて自己のグループを率いて出演。2000年3月突然の長期休養宣言。2007年、活動再開。2009年7月にアルバム『楽興の時/Musical Moments』をリリース。2010年3月には新作『バロック』をニューヨークでレコーディング。2012年夏、突然の引退宣言。
2013年9月「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」へ出演。小澤征爾氏の猛烈な誘いに負け、一夜限りの復活とし出演を決める。小澤征爾率いるサイトウ・ キネン・オーケストラと大西順子トリオの共演は、大きな話題に。2015年9月「東京JAZZ」へ出演、シーンに復帰を飾る。
2017年11月、『Very Special』と『Glamorous Life』を2枚同時リリース。2018年12月、新たに3菅セクステットを結成し『XII (twelve)』をリリース。2019年7月、『JUNKO ONISHI presents JATROIT Live at BLUE NOTE TOKYO』をリリース。同年、2011年と作家 村上春樹の音楽イベント「MURAKAMI JAM」で音楽監督を務める。2020年3月、3菅セクステットにギターやアルトなど豪華ゲストを加えた編成、「大西順子セクステットプラス」として『Live XI』、『Unity All(Live at PitInn完全版・3枚組)』をリリース。2021年には「大西順子セクステットプラス」から発展した大編成「JUNKO ONISHI presents THE ORCHESTRA」が始動。6月に『out of THE DAWN』をリリース。2021年12月にはトリオ編成にパーカッショニスト大儀見元が加わった『大西順子カルテット』を結成し、12月に「Grand Voyage」をリリース。
■大西順子さんよりコメントをいただきました!■
「このセクステットは2018年に結成して以来、メンバー全員が書いたオリジナルを演奏する、をモットーに日本全国で活動を繰り広げ、常にアップデートし続けて、現在まで多くの方に支持して頂いています。バンドのオリジナル総曲は40曲を超えました。各自の新曲をリハーサルする度に私は新鮮な気持ちになります。
もちろん演奏家としても個性あふれるメンバーが集まっているので、譜面の束縛以上にスリリングな即興の掛け合いも魅力です。常にチャレンジングなステージが楽しめる日本でも数少ないバンドだと思います。30代、40代、50代と世代を超えたメンバーがお互いを作曲、アレンジ、即興で刺激し合うステージを、どうぞ皆さまご堪能ください」
2018年にトリオ+3管でアルバム『XII』を発表し、全国ツアーを実施。メンバーの井上陽介、吉本章紘、広瀬未来の作編曲に手応えを感じた大西は、このプロジェクトを“大西順子 presents THE ORCHESTRA”へと発展。自身はプロデュースに徹して、アルバム『out of the DAWN』に結実させた。セクステット編成ではトリオ、オーケストラで活躍する精鋭メンバーが集結し、オリジナル曲で構成。アコースティックに加えて、エレクトリック・ピアノも用いた大西の縦横無尽な演奏も見どころ。挑戦を続けるトップランナーたちの現在地、強靭な大西の美学を堪能出来る。
■井上陽介(ベース)
1964年、大阪生まれ。91年よりニューヨークを拠点に活動。日野皓正、ハンクジョーンズ、穐好敏子等と共演する。98年にはハンク・ジョーンズ、ベン・ライリーとともにグレートジャズトリオのレコーディングに参加。デューイ・レッドマン、リー・コニッツ、サイラス・チェスナットなどと共演。日本では2006年まで辛島文雄トリオで7年活動。2004年には活動の拠点を日本に移し、2009年には渡辺香津美、川嶋哲郎らとレコーディング。現在、自己のグループでのライブ・作品リリースのほか、塩谷哲、渡辺香津美らの各グループのメンバーとして活動。その他、TOKU、小沼ようすけ、小曽根真などのジャズミュージシャンとのセッションの他、絢香、佐藤竹善、Superfly、May J.JUJUなどポップスの数々のセッションに参加し日本のみならず海外でも精力的に活動。
■吉良創太(ドラムス)
1989年生まれ、高知県出身。東京音楽大学打楽器科を経て同大学院修士課程修了。大学院在籍中に給費奨学生に選ばれる。大学院在籍中に日本ジャズ界の巨匠、鈴木勲バンドへの加入で本格的なプロ活動を開始。その後、山口真文(ts)、西尾健一(tp)をはじめ様々なバンド、ミュージシャンのもとで多くの経験を積む。2019年よりマイルスデイビスとの共演で知られる世界的ピアニスト、ケイ赤城トリオに参加。2020年からは大西順子カルテットに加えて全ての構成で参加。STUTS band setのメンバーとしてフジロックなど大型フェスに多数出演。
■広瀬未来(トランペット)
1984年生まれ。甲南中学と同時にトランペットを始める。在学中より関西各地でプロ活動を開始し、2002年「中山正治ジャズ大賞」「なにわ芸術祭新人奨励賞」受賞。 2003年ニューヨークに渡り、フリーランストランぺッターとして活動。ジャズをはじめサルサ、ヒップホップ、ファンクなど様々なジャンルで活動し、全米、ヨーロッパのライブハウス、ジャズフェスティバルなどに出演。ニューヨークの新進トランぺッターをフィーチャーするフェスティバル「FONT」に自己のクインテットで出演。 2014年からは日本に拠点を移す。2015年「神戸市文化奨励賞」受賞。2017年「なにわジャズ大賞」「なにわ芸術祭新人賞」受賞。2018年にはMiki Hirose Jazz Orchestra名義でアルバム『DEBUT』をリリース。大阪音楽大学、甲陽音楽学院で後進の指導にも関わっている。
■吉本章紘(サックス)
1980年神戸市生まれ。12歳でテナーサックスを始め、甲南中学ブラスバンド部にてジャズと出会う。2002年渡米、ボストンBerklee音楽大学にて、Frank Tiberi, George Garzone, Joe Lovano の各氏に師事。同大学卒業後、東京に拠点を移す。2010年、Aaron Choulai Quintet のメンバーとしてオーストラリアツアーに参加、"Wangaratta Jazz Festival 2010" へ出演。同年、自己のカルテット(吉本章紘, Aaron Chouali, 須川崇志, 石若駿)を結成し『Blending Tone』(2012年)、『Moving Color』(2015年) の2作品をリリース。2022年10月、新しい楽器編成によるカルテット(吉本章紘, 治田七海, 富樫マコト, 林頼我)のアルバム『64 charlesgate』を地底レコードからリリース。現在は、自己のカルテットでの演奏活動の他、Aaron Choulai Quitet、サキソフォビア、小林桂Quintet、黒田卓也aTakBand、Soalte Saxophone Ensemble、守屋純子Big Band 、中村恵介Humadopem、Jafuriqun Unionis などに参加。世界最大級の作曲コンペティション『International Songwriting Competition 2014』では、自作曲がファイナリストに選出される。
■和田充弘(トロンボーン)
宮崎県出身。12歳からトロンボーンを始める。大学在学中、吹奏楽部では指揮者をつとめながら、スイングジャズからフリージャズまで様々なバンドを結成しライブ活動を行う。卒業後は看護師として勤務する傍ら、那覇市内のジャズクラブでの演奏活動を開始。作曲活動も精力的に行う。ジャズバンド element of the momentでは、これまでに5枚のアルバムをリリースし、国内各地や台湾のジャズフェスティバルに出演。2010年、沖縄から東京へ活動の場を移し、小野リサ、MISIA、大橋トリオなどのアーティストのツアーサポートやスタジオ録音を行っている。また、ボサノバトロンボーンカルテット「LizarBone」、金管ショーロバンド「Choro’n’POW」など、ジャズやブラジル音楽を軸にしたバンド活動の他、Pedro Miranda、Nelson Sargento、Toninho Geraes、Silverio Pontes等ブラジル人アーティストの来日公演にも参加している。