えどぶんインタビュー Vol.5
柳家あお馬
えどがわ文化コンシェルジュ
江戸川区で活躍する人を紹介する「えどぶんインタビュー」。
第5回目は、2021年4月25日(日)に江戸川区総合文化センターの和室で
「柳家あお馬のサクッと落語『サクらく』」を開催する落語家、柳家あお馬さんにお話を伺いました。
※4月25日(日)は緊急事態宣言発令に伴い中止となりました。
次回は6月13日(日)に開催します。
ー ー 柳家あお馬 プロフィールー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
柳家あお馬
師匠(五代目)柳家小せん
1989年7月10日生まれ 神奈川県大和市出身 血液型:AB型
趣味:銭湯巡り ドライブ 芸人 特技:野球 楽屋働き 玉結び
2014年6月 入門
2015年5月 楽屋入り。正式に寄席で前座働きを始める
2019年2月 二ツ目昇進
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●柳家あお馬さんご自身について教えてください。
神奈川県の大和市に大学卒業まで住んでいて、うちの師匠の柳家小せんが板橋区に住んでいたので、入門と同時に板橋区へ。
去年、結婚を機に葛飾区へ引っ越しました。
今は、同じ大和市出身の先輩と一緒に勉強会を開いていますが、ゆくゆくは師匠たちが出てるような、大きなホールで落語ができるようになりたいと思っています。
●江戸川区で活動を始めたきっかけは?
引っ越しを機に、地域に根差した活動をしたい、近隣住民との交流を大切にしたいという思いから、住まいに近い江戸川区でも活動をしようと思いました。
●2014年に入門、前座修行はどのようなことをされていましたか?
師匠のところに住み込みで入る弟子も居れば、通いで入る人もいて、僕の場合は通いでした。
柳家小せんの所では簡単なお手伝い程度だったんですけど、大師匠(鈴々舎馬風)もご健在なので、そちらにもお手伝いに行くんです。だんだん、大師匠の比重が大きくなって...気が付くと大師匠の運転手をすることが多くなっていました。10日あれば6日運転していたり(笑)
大師匠を乗せるので、絶対に道は間違えられない。事前にレンタカーで予定地まで走って、迷わないようにしていました。
●前座修行で思い出に残っているエピソードなどはありますか?
大師匠(鈴々舎馬風)がテレビ局へ収録に行く際、付き人として行きました。
楽屋でテレビを適当なチャンネルで点けていたら、「寄席で扱うのは不倫ネタなんだから、不倫報道とか大衆的な話には常にアンテナを張っていないと」と。「いつもこの時間は8チャンなんだ!」と叱られたんですけど、考えてみたら場所がテレビ東京(7チャンネル)の局で...、テレビ東京の楽屋廊下に「8チャンだろうが!」と怒号が響き渡っていました(笑)
●特技に「玉結び」とありますが、これはどんな特技でしょうか?
前座修行の頃の着物は安いもので、壊れたり擦り切れたりすることを前提に着ています。
太ってしまうと、着物の背中の縫い目が座った際に引っ張られ、裂けてしまうことがあるんです。僕の場合それが多くて。自分で繕ううちに、縫い終わりの狙った位置にぴったり「玉結び」ができるようになりました。
人生に何の役にも立たない特技ですけどね(笑)誰にも知られないのももったいないと思って、ホームページに載せています。
*修繕が難しいものは業者さんに依頼をして、直してもらうそうです。(クリーニングでは糸を解いて、布に戻してから綺麗にする場合もあるそうです)
●落語会以外にも様々な活動をされていますが、最近はどんなことをされましたか?
東京都のアーティスト等の支援活動「アートにエールを!」の募集があったので、落語の動画公開をお試しの感覚でやってみました。でも、やっぱり編集に時間がかかってしまって...。
最近は先輩方や後輩で配信落語に移行していってる人も多いんですけど、動画制作は一から極めていかないと納得のいく仕上がりにならないんです。ただ、そこに時間を費やすのであれば、もっと噺を覚えたりしたいので。(動画制作は)しばらくはいいかな。
宣伝という意味ではありだとしても、落語のメインは生で。しっかりと教わったものをお客さんに楽しんでいただけるようにしていきたいですね。
●2月に「柳家あお馬のサクッと落語『サクらく』」を開催されてみていかがでしたか?
すべて一人でやってみようと企画したのですが、受付をしていた人がそのまま高座にあがるというのは難しかったですね。運営と出演する人はそれぞれ役割を分けた方が、会もスムーズにできるというのを肌感覚で学びました。ひとりでやろうと思い立ったのは、密を避けよう、というのがきっかけです。制限がある中でできる落語会の形を作れたらいいなという気持ちがあり、始めました。
●落語をやっていてうれしいとき、魅力を感じるときはどんな時ですか?
お客様が生き生きした表情で帰られる時があって、そんな会ができるとやっていてよかったと思います。
落語という素材があって、それを活かせた時の達成感とか、そういったことに魅力を感じます。
●今後の展望をお聞かせください。
落語会をやることもですが、噺を教わることをこの1、2年間で増やしていこうかと思っています。
コロナ禍が終わるころには自分の中に引き出しが増えていればいいなと思っていて、今はその引き出しを増やす期間ですね。
近い目標としては、地域の方たちとの交流を大事にし、コンスタントにお客さんを呼べるようになりたいです。
ゆくゆくは、真打になる頃にいろいろな素養を兼ね備えた存在でありたい。お客さんが見た時に、面白かった、見に来てよかったと思ってもらえるような落語家に。落語を個性で上塗りするんじゃなくて、噺そのものが持つ良さをちゃんと伝えられるような芸風を目指したいです。
●公演情報
◆柳家あお馬のサクッと落語『サクらく』◆
日 時
6月13日(日) 14:00開演
会 場 江戸川区総合文化センター 和室
入場料 500円
出 演 柳家あお馬
お問合せ aobayanagiya@yahoo.co.jp
◇柳家あお馬さんよりコメント◇
初心者の方も大歓迎です。落語を知らないまま、ぜひ気軽にお越しください。
師弟関係のことや、落語のことなどご質問にもお答えします!
柳家あお馬さん、貴重なお話をありがとうございました!
最新情報は公式ホームページよりご覧ください!
柳家あお馬 公式ホームページ